8月の北アルプス、針ノ木岳から鹿島槍ヶ岳まで縦走した時に
出会った高山植物をご紹介します。
こちらの画像は全て、Hu-tenの猫が撮ったものです。
高山植物ってどんな植物??
高山植物と一言で言っても、、
その辺の植物とは違うの??高山ってどの辺から??
疑問があると思います。
簡単に説明いたしますと、
標高2500m前後、森林限界を越えた山肌に生息する植物が高山植物と
言われています。
森林限界を越えると、強い風、凍てつくような寒さ、カピカピになる様な乾燥、強烈な日差しで、とても厳しい環境になります。
文字通り木々はハイマツ(地面を這う様に成長する松)以外ほとんど見当たりません。
しかし、そんな厳しい環境でも根を張り適応して生きている植物が高山植物です。
風が強く寒い日に森林限界の岩肌を黙々と登山している時に、
岩の隙間にひっそりと高山植物が花を咲かせている姿をみると、
「よくぞここに根を張ったなぁ~」と、いとおしく、感動する程です。
※登山中に持ち運びの出来る高山植物図鑑を持っていると、 |
北アルプス 針ノ木岳~鹿島槍縦走で
花を咲かせていた高山植物。。
名称:コマクサ
「高山植物の女王」とも言われているコマクサ。
名前の由来は花が馬の顔に似ていると言う理由からコマクサ。。
コマクサは厳しい環境の為、他に植物が育たない様な岩稜に根付きます。
根は地中1mにもなるほど伸ばしており、不安定な石の下を這う様に伸びています。
なので咲いていても近くを踏んで根を切らない様に気を付けましょう。
厳しい岩稜にひっそりと咲く姿は、妖精の様でした。
名称:ソバナ
ツリガネニンジンと良く似ていますが花が桔梗に似ている方がソバナです。
名前の由来は、葉が蕎麦の葉に似ているからという説と、切りたった崖のそばに
咲くからという説が有るそうです。
名称:ミヤマキンポウゲ
高山の草地に生える事が多い。
下界の金鳳花が高山に適応した物。
名称:ミヤマダイモンジソウ
草地や土の溜まった岩場などに生えています。
ダイモンジソウが高山に適応した物です。
花びらの内、下の2枚が他の花びらに比べて長く、漢字の大に似ている事から
この名前が付いたそうです。
名称:ウサギギク
高山の草地に生えています。
由来は葉がウサギの耳に似ている事からウサギギク。
初めて見た時には、何か場違いな印象を抱いてしまう程、インパクトが
あります。
可愛く、花束に入っていそうな雰囲気の花です。
名称:イワツメクサ
岩稜に生えている事が多い。
葉は細く、もしゃもしゃと生えている、そこから白く可愛い花が
伸びて咲いています。
名称:タカネヤハズハハコ
石の多い斜面や草地に生え、やや湿った場所で見る事が多い。
葉は白い毛で覆われていて厚みがあり、花はドライフラワーの様に乾いている。
名称:イブキジャコウソウ
地を這う様に葉を伸ばし、小さな花を沢山咲かせます。
比較的に良く見かける高山植物で、実は草ではなく木に分類される植物です。
非常に強い植物で、ガーデニングにも使われる事もある様です。
名称:クルマユリ
高山の草地に生えています。
花の色はオレンジ色で茶色い半纏が付きます。
花びらが強く反り返っているのが特徴で、他のユリに比べて背が低く
50,60㎝程の高さになります。
色々な山で見かけることの多い植物ですが、姿は美しく目を引きます。
名称:シナノキンバイ
高山の草地に生えます。
ミヤマキンポウゲと同じキンポウゲ科の仲間。
ハッとする様な黄色の花を付け、群生して生えている事が多いです。
花びらに見える所は、実はがく片らしいです。
名称:キヌガサソウ
湿った草地や林床に生えています。
群生している姿を見る事は珍しく、良く目にする植物でもありません。
葉は8~10枚輪を描くように出てその真ん中にひょこり花を咲かせます。
その姿は、かわいらしくもあり、、、不思議な感じもします。
今回は、種池山荘付近で群生しているのを見つけました。
名称:ミネウスユキソウ
高山の草地に生えていて、比較的よく目にする植物。
薄雪草が高山に適応した物で薄雪草よりも白い毛が薄い。
名称:チングルマ
高山の草原や岩場の土の部分などに生えている。
写真は花が咲き終わっている状態で、白く中央が黄色い花が咲く。
花が散るとフワフワのイソギンチャクの様な穂が残り、
写真の様に朝露などが水滴となって穂に付いている様はとても美しく
人気の高山植物である。
チングルマは木の仲間で、秋には葉が紅葉して赤く染まる。
名称:タカネマツムシソウ
高山の草原に生えている。
マツムシソウの高山に適応した物で、マツムシソウよりも背は低いが
大きな花を咲かせる。
花は大きさもあるが厚さもあり、とても美しい。
名称:ミヤマクワガタ
ミヤマクワガタと言うと、昆虫を想像してしまうが、昆虫のミヤマクワガタとは
違い、果実が兜についている鍬形に似ている事からミヤマクワガタと言う。
花には紫色の筋が入っていて、花冠から2本の雄しべと1本の雌しべが
長く突き出していて特徴的で面白い花です。
名称:ヨツバシオガマ
高山の草原に生えている。
日本のアルプスでは良く見かける高山植物の一つで分布も広い。
北海道、東北の個体の方が大きいのだが、ヨツバシオガマとして同じ名称が
付いていたが、最近では遺伝子的に違う事が分かり、一回り大きいヨツバシオガマ
はキタヨツバシオガマという名前が付いている。
名称:ミヤマアキノキリンソウ
高山の草原に生えている。
花は頭に多数集まって咲き、鮮やかな黄色の色を付ける。
高山植物の図鑑予告!!
今までの登山で、数々の高山植物を目にしてきました。
疲れていて写真に収められなかった事も多数ありましたが、、
写真で集めた高山植物のデータ数が多くなって来ましたら、図鑑を作る予定です!
乞うご期待ください!!